HOME次世代へつなぐチャレンジ庄下川・昆陽川を愛する会
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次世代へつなぐチャレンジ街おこしの現在地を追う

庄下川・昆陽川を愛する会

庄下川・昆陽川を愛する会

会計監査の横山さん

会長の野嶋さん

事務局長の綿瀬さん

“どぶ川”と呼ばれた庄下川・昆陽川を子どもたちが楽しく遊べる川へ

尼崎市中心部、住宅地のなかを清らかに流れる庄下川の支流、昆陽川。かつてはヘドロが溜まり、異臭を放つどぶ川だった。問題に向き合おうと、住民が立ち上がったのが1991年のこと。子どもが遊べる川を取り戻したい――その思いから、庄下川・昆陽川を愛する会が発足した。10人ほどの有志が集まり、手作りの道具を携えて川に降りた。ヘドロからごみをすくい上げる作業は容易ではなかったが、取り組みは互助会や町内のつながりを通じて広まり、徐々に仲間が増えた。同時期には県による下水道整備が進み、川の水質は劇的に改善。だが、川底からはなお自転車やバイクが引き上げられ、不法投棄との格闘は終わらなかった。環境が整い始めたからこそ、川を守り、未来に残す責任も強くなった。

地蔵というシンボルを得て、“川を守る”という営みはより強いものに

 1994年、庄下川・昆陽川を愛する会が川に対する愛着をさらに強くする出来事が起こった。浚渫(しゅんせつ)工事のさなか、川底から室町時代から江戸時代初期にかけての21体の地蔵と五輪塔が見つかったのだ。地蔵は地域の手で守られることになり、それ以来、毎年8月には地蔵盆が営まれている。ちょうちんに子どもたちの名が灯り、川沿いには小さなにぎわいが生まれた。地蔵というよりどころを得て会の結束はより強固なものとなり、清掃活動は地域の営みとしてしっかりと根づいてきた。春・秋・冬の年3回におよぶ清掃を、30年以上継続。会長の野嶋さんは「川が本来の姿に戻っていく実感、それこそが原動力です」と言葉に力を込める。川の再生は、「続ける」という選択を積み重ねたがゆえの成果なのだ。

川を愛し、生きた教材に

定期清掃は、春・秋・冬の年3回実施。ボランティアは30〜40名ほどです。周辺住民だけでなく、尼崎信用金庫の尾浜支店の職員や地域外からも参加者が。回収されたごみは市が処分を担っています。表情を大きく変えた昆陽川は、小魚やヤゴが姿を見せ、4年ほど前からカワセミも現れるようになりました。「地域の子どもたちが、この充実した環境に触れる機会をつくりたい」と、役員を務める綿瀬さんの発案で、名和小学校と連携して水生動物を観察する授業も行われています。

川を愛し、生きた教材に

できる人ができる形で続ける

会の発足から30年という歳月は、高齢化という新たな課題も生んでいます。地域の若い世代とのつながりづくりは、今後の大きなテーマです。それでも会長の野嶋さんはこう話します。「会員には、両親の姿を見て自然と参加するようになった人もいます。心強いですね」。参加できる人が無理なく継続できる形で活動を続ける――地域に根差したごく自然な営みの一つとして次世代へバトンを渡し、庄下川と昆陽川の美しい風景をつないでいくことこそが、会の目指すべきところです。

できる人ができる形で続ける
庄下川・昆陽川を愛する会

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お問合せは「尼崎信用金庫 尾浜支店」まで

尼崎市尾浜町3-30-20

電話番号:06-6426-3232