HOME共創チャレンジ街なかの古墳を後世につなぐ
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2025年 大阪・関西万博あましん × 共創チャレンジ

AMASHIN × Co-creation Challenge

街なかの古墳を後世につなぐ

御願塚史跡保存会

会長 田中宏和 氏

御願塚史跡保存会 会長 田中宏和

 阪急稲野駅からすぐの住宅街にたたずむのは、5世紀後半に建造されたという古墳だ。その名は御願塚古墳。宅地造成によりその多くが失われた塚口古墳群の一部をなし、地図で見ても分かる通り帆立貝式古墳として原型を残している。帆立貝式古墳は、全国に16万基存在する古墳のなかでもわずか400基ほどしかなく、その希少性は言わずもがなだ。「御願塚」という名前の由来は、周囲に陪塚(ばいちょう)と呼ばれる小型の古墳が4つ築かれていたため。合計5つの古墳があることから「五ヶ塚」が転じ、現在の名になったとされている。そんな古墳の維持管理を担うのが、1967年(昭和42)に創設された御願塚史跡保存会。伊丹が誇る歴史的文化財を守るだけでなく、その魅力を伝えることで地域におけるつながりの醸成をめざしている。活動内容は日常的な清掃から春のツツジまつり、フォトコンテストの開催と幅広く、SNSでの情報発信にも力を入れる。
 カワセミが姿を現すように、住宅が建ち並ぶなかにあって自然に触れられる環境が保たれた御願塚古墳が、都市開発の波に飲み込まれなかったのは、墳頂に「ごあんさん」として親しまれている南神社があったから。田中宏和会長は「唯一無二の宝物を後世に残したい」と力強い。周辺では大学のキャンパス跡地に大型マンションが建ち、子どもたちの流入も期待される。変わりゆく街にあって、変わらぬ姿をとどめる御願塚古墳。地域のこれからを担う世代にその価値が理解されれば、田中会長の思いは必ず形になるはずだ。

御願塚史跡保存会

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小中学生がつむぐ 御願塚古墳の魅力向上

2024年度に発足した「つむぐ部会」では、地元の小中学生11名が活動。ツツジまつりのゲーム企画にロゴの制作と、御願塚古墳の価値を高めるべく積極的に活動しています。会としても持続可能な街づくりを現実のものとすべく、出前授業などを通して次世代の育成を推し進めていきます。

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史跡を媒介とした 地域内連携の強化と深化

地域の歴史を知ること、それを次の時代へと伝えていくことは、地元への愛着を生んだり、そこに暮らす人同士の結束を育んだりするもの。御願塚古墳というシンボリックな遺構を何よりのきっかけに、古墳のある街のあるべき未来像に向けたアクションを起こす人のネットワークを構築します。

御願塚史跡保存会

御願塚史跡保存会

伊丹市御願塚4-10-11

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MAIL:sisekihozonkai@gmail.com